1. ​聴く力を育てる

​聴く力を育てる

園長コラム
 11月に入り急に寒くなり、秋を飛び越した冬の訪れを感じます。2学期は運動会、遠足、保育参加日、音楽会など、様々な行事に子ども達は取り組んできました。クラスの仲間との共同作業が子どもたちの交友関係を深め、行事をやりきった喜びが自信となって、主体的に活動する姿が多くみられます。この勢いを大切にしながら、今度は冬場に向けて、ろうそく作りや毛糸での制作など、じっくりと物事に取り組む体験をしていきます。静と動のリズムを意識しながら、子ども達の生活にメリハリがつくように配慮していきます。
 
 たてわりクラスの音楽会では、年長児は楽器あそびを行いました。嶺町幼稚園の楽器あそびは、トライアングル・ウッドブロック・キンダーハープを使い、歌に合わせてリズムうちするのではなく、音色を「聴く」という体験を中心に行っています。トライアングルでは、友達の音を聴いて、音を受け取ったら他の子に音をつないでいきます。キンダーハープでは、教師と交互に音を出し合い、一つの楽曲を作っていきます。一人で自由に奏でるだけではなく、相手の音を聴いて、その音に対して呼吸を合わせて音を奏でることを大切にしています。
 他者の音を聴くことは、主体的に耳を傾けることでもあります。朝のサークルでは、教師の静かに歌いだす声を聞く中で歌いだすこと、大切な話をするときは、大きな声を出さずに落ち着いて話すことで、子ども達が自ら聞こうとする雰囲気を作っています。散歩中には、鳥や虫の鳴き声、風の音、工事の音など様々な音に耳を澄ませる体験もしています。
 普段生活する中で、私たちは多くの音を聴いています。音に囲まれた世界で生活していく人間にとって、大切な音を聴き分けていくことが必要です。そのためにも、幼児期に主体的に音を「聴く」習慣を身に着けてもらいたいと思っています。そして、自分で判断しながら、大切なことをキャッチできる大人へと育っていってもらいたいと願っています。
 
 今年も残り1か月となりました。忙しい時期になってきますが、子どもと向き合う目も大切にしながら、一日一日を過ごしていきたいですね。
 
園長 齊藤晴彦

2023年11月28日

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