1. しなやかな体の育ち

しなやかな体の育ち

園長コラム
 2学期に入り、運動会に向けて体を動かす機会が増えています。巧技台を組み合わせて様々な体の動きを体験し、体を動かすことが楽しいと思えるように工夫しながら活動を行っています。運動会では、子ども達の成長を喜び合える時間になればと思っています。どうぞ楽しみにされていてください。
 
 私たちは子ども達が運動に取り組むにあたって、「できるようになる」ではなく、「楽しむ」ことを第一に考えています。まずは体を動かすことに苦手意識を持たないように、楽しんで体を動かす体験を積み重ねていきます。跳び箱は山に見立てて登る、縄跳びは縄を使ってゲームをすることから始めます。慣れてきたところで、腕や足の使い方、器具の使い方や体の動かし方のコツを伝えていきます。できるために行うのではなく、スムーズに体を動かすポイントを伝えることが目的です。そして、一人一人のペースに併せて手を貸しながら、「できた」と思える体験を積み重ねていきます。
特に意識していることは、日常でのしなやかな体の育ちです。多摩川への散歩では、長い距離を歩いて体力をつけるだけでなく、斜面を歩いて体幹をつけることも意識しています。体のバランスをとる動き、体を移動する動きなど、日ごろの活動の延長線上で、バランスよく体が育っていけるように工夫していきます。木にぶら下がる、茂みの下をくぐるなど、周囲にある環境全てが子どもの体を育てます。園庭でも、遊具で遊ぶことに加えて、丸太や板を組み合わせてアスレチックにしてバランス性を養ったり、好きなものになりきって動き回ることで、走る・跳ぶ・登る・しゃがむ・よけるなど、多様な動きを経験していきます。このように、日常生活で多面的な動きをすることが、バランスよく、しなやかな体の育ちにつながっていくのだと思います。
 
 幼稚園教育要領では、「健康な心と体」の中で、「日々の生活の中で、自己の存在感や充実感を味わうことなどを基盤として,しなやかな心と体の発達を促すこと。特に,十分に体を動かす気持ちよさを体験し,自ら体を動かそうとする意欲が育つようにすること」とあります。子どもの考えた動きや遊びを大人が認め、褒めたり共感したり驚いたりする中で、喜びを持って動きを自分なりに工夫することで、新しい動きを発見し、多様な動きが身についていきます。そして、「動く楽しさ」から「動ける楽しさ」へと変化し、活動意欲が自然と向上していってほしいと思っています。
 
園長 齊藤晴彦

2023年9月29日

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