皆様、ご入園・ご進級おめでとうございます。
新しい年度が始まり、喜びに胸を膨らませていることと思います。毎年、新年度の子ども達の様子を見ていると、幼稚園が始まることで生活のイメージがわき、環境が変わっても大きな変化がないことや、新しいクラスでも先生がいつでも助けてくれると実感することで不安が解消し、幼稚園生活に慣れていきます。特に春休み明けは、一つ大きくなった喜びを感じ、張り切ってスタートする子が多いです。
年長児は昨年まで見ていた年長児としての活動がイメージできますから、喜びを持って主体的に日々の活動に取り組んでいきます。意欲を大切に後押ししながら、行き過ぎた時には落ち着けるように声をかけて新生活をスタートさせていきます。
年中児は、たてわりクラスになり少し緊張してスタートをする子もいますが、年長児の助けを借りながら、徐々にクラスに慣れていきます。たてわりクラスならではのダイナミックな活動に興味と楽しみを個々のペースで見つけていきます。新しい赤色さんを見ては、声をかける姿もあります。幼稚園生活の手順を丁寧に伝えている姿は、他者を見る余裕ができ、成長を感じます。
年少児は、集団生活のはじめの一歩です。担任と信頼関係を深めて、「初めてのこと」に挑戦していく毎日です。一つずつ立ち止まり、担任が子どもの言葉・行動に寄り添っていきます。そして、「できた」を積み重ねて、生活習慣や自己表現力を磨いていきます。園では、一人の力で行うことが多く、日々頑張っていますから、降園後はわがままを言うかもしれません。もちろんご家庭で何でもありというわけにはいきませんが、どうか子どもの話をよく聞いてあげ、子どもの頑張りを想像し、認めてあげてください。子どもにとってご家庭が一番安心できる場所ですから、心身ともにゆっくり休息できるような居場所作りを心がけてあげてください。そこから、「また明日も頑張ろう」という心持ちになっていきます。
嶺町幼稚園では、日や週の生活リズムを同じように計画することで、子ども達が見通しを持ち、安心して幼稚園生活を送れるよう配慮しています。どうぞ焦らず徐々に慣れていきましょう。もし心配なことがありましたら、子どもに聞き出すのではなく、何でも担任までお聞きください。
今年度より子ども達の日常生活は元に戻ります。対面での生活、担任の表情の確保、触れ合いなど、子ども達の心が温かく揺れ動く時間を大切にしていきます。心が揺れ動くということは、自ら感じ、自ら行動するきっかけを作ります。一つ一つの活動を通して、「ここにいると心地良い」と子ども達が感じられるよう、誠心誠意子ども達と向き合ってまいります。
今年度もどうぞよろしくお願い致します。
園長 齊藤晴彦