親子での道

園長コラム
 入園・進級して1か月がたちました。入園当初不安を感じていたお子さんも、「先生といれば大丈夫」、「お母さんは必ず迎えに来てくれる」「幼稚園には楽しいこともたくさんある」などと、体験を通して少しずつ安心感を持ち、幼稚園に自分の居場所を作り始めてきました。進級児も、新しい先生、新しい仲間との出会いの中で、様々な気持ちの揺れ動きを繰り返しながら、主体的に人間関係を築き始めています。
 
 毎日門に立っていますと、子ども達の様々な姿に出会います。笑顔で登園する日もあれば、不安げな表情の日もあります。保護者の皆様は、子どもの気分が良い時も気が乗らない時も、天候が不安定なときも同じように準備し、幼稚園に通っていただいていますが、これは当たり前のようでとても大変なことです。毎日同じリズムで登園することは、保護者の皆様の意志の力が必要であり、子どもが学校に通う基礎を作ります。教育的に非常に大切なことです。その支えがあって、子ども達は毎日幼稚園に来ることができ、そこから新しい発見をし、喜びを感じ、解決や乗り越えの具体的な体験を積み重ねていきます。
 降園時には、保護者の皆様と楽しく会話をしながら歩くときもあれば、不機嫌なときもあるでしょう。「せっかくお迎えに来ているのに、顔を見たとたんになぜそんなに怒っているの」と感じる日もあるはずです。些細なことで泣き出すこともあるかもしれません。お母さまだからこそ子どもは素直に自分の気持ちを表現しているのだと思います。もちろん何でも許すことはできませんが、子どもの行動をたくさん認めてあげてください。そうすることでまた明日から頑張ろうとする力を蓄えていきます。
 
 子ども達は、集団生活に入る前後に親子で会話をすることで、自分の気持ちを整えています。道中では、花や虫、お店の発見など街並みの変化に気づいたり、お日様の光や風の音など肌で感じる自然との出会いもあります。そこで生まれる何気ない会話が、思考をめぐらし、自分の気持ちに気づくきっかけを作ります。そして親子で共感しながら歩くことで、「僕・私のことを理解してくれている」と安心感も生まれます。ポイントとしては、子どもからの会話だけでなく、大人からも発見したことや、子どもが興味を持ちそうなことを見つけたら、声をかけてあげましょう。
 毎日通う幼稚園への道が、親子のきずなを深め、子ども達の心の支えになっていくのです。
 
 園長 齊藤晴彦

2023年4月28日

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