努力を認める

園長コラム
 猛暑日が続き、記録的豪雨も多くあった夏休み。皆さまも体調管理に気を使ったことでしょう。街中では、日常が少しずつ戻り始め、体験型のイベントも各地で開催されるようになりました。それぞれに思い思いの夏休みを過ごされたことと思います。
2学期は運動会や縦割りクラスでは音楽会など行事が多くあります。子ども達が思い出深い学期になるよう一日一日を大切に過ごして参ります。2学期もどうぞよろしくお願い致します。
 
 さて、私たちは行事を迎えるにあたって、過程を大切にできるような声掛けをしていきます。得意な子が行事を通して自信を深めることも大切ですが、それまでの過程においての努力を認めることが、その子を伸ばしていきます。
 ある実験で、「とてもいい点数だったね。あなたは頭がいいんだね」と、持って生まれた能力をほめ続けた子どもたちは、その後、失敗を恐れて自分のできる簡単なテストにしか挑戦しようとしなくなりました。一方、「とてもいい点数だったね。頑張って取組んだね」と、その子の努力をほめ続けた子どもたちは、自らテストの難易度をあげて次の課題に取り組んでいくようになりました。この実験から分かるように、成長や努力をほめることで、課題を乗り越えようとする意思を育てます。例えばかけっこでは、速いことばかり褒められてしまうと、今は速くても、この先さらに速い子に出会ったときに、そこで気持ちを損ねてしまうことがあるかもしれません。万能感(自分は何でもできると思う気持ち)があるうちはよいですが、年長児~1年生くらいになると自分を客観的に見られるようになってきます。すると他と比較して自分はできないと思う心も生まれます。そこで過程をほめることで、自信を持たせてあげてください。どんな小さな進歩でも、子どもの努力した過程をほめてあげましょう。過程が大切と知っている子は、もっと速くなるために努力したり、気持ちが自分自身に向き、自己の中で達成感や満足感を得ていきます。運動会のリレーでは、最後まで全力で走ることや仲間を懸命に応援する姿に具体的な賞賛の声をかけていきます。「速くてすごいね」ではなく、「日頃走る練習をしているから、速く走れるようになったんだね」や「一生懸命努力している姿が素敵だね」「仲間を大きな声で応援できる〇〇君って、頼もしいね」などの声をかけていきます。
 
 今年度より、運動会は全学年で一緒に行う形に戻します。嶺町幼稚園の運動会は、皆で作り上げていく良さがあります。保護者の皆様には、用具づくりのお手伝い、当日には、会場準備や用具だし、来賓接待のお手伝いをお願いしてまいります。運動会に保護者の皆様に少しでもかかわっていただくことで、目には見えないですが、行事を子どもと共に体験する一体感が親子の中に生まれます。できる範囲でのご協力、どうぞよろしくお願い致します。
 
園長 齊藤晴彦

2022年9月 5日

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