ご卒園おめでとうございます

　少しずつ暖かくなり、春の訪れを感じます。早いもので進級・卒園まで1か月余りとなりました。先日年長児が家作りを行いました。年長児になると、役割分担をしながら作業をできるようになり、イメージを共有して、協力して一つのものを作り上げることができるようになります。また、話を最後まで聞いたうえで、理解して物事に取り組む、話し合って解決する大切さを活動中に学んできました。自分のことで精一杯であった年少児の時に比べ、仲間と目的を共有しながら物事を進めていくことができるようになり、見違えるように成長した姿に感慨深い活動でした。
 
　幼稚園では遊びから多くのことを学んできました。創造力、主体性、意欲などは、当園の「自由遊び」を通して存分に培われてきたと思います。小学校に入ると、勉強が始まります。たくさん覚える・よい点数を取ることも必要かもしれませんが、大切なのは自分の周囲にある知らないものがより分かってくる、興味関心のあるものが調べれば調べるほどわかっていく、つまり「知ることの喜び」が学びの基本です。学習の第一歩である小学校の時に、ご家庭でも、保護者がその過程において応援してあげてください。子どもの話をよく聞く、興味を持ったことを一緒になって考える、ヒント作りのために興味のある場所に足を運んでみることもできます。子どもが知りたいと思った瞬間にできるだけ寄り添ってあげることが、学びの意欲を育んでいきます。大人になってからも、仕事での学び、趣味への学び、自己啓発など、学びは生涯続いていきます。それは自分が豊かになることでもあります。自分が賢くなることに有意義さを感じることは、前向きな心を持てることです。その基本を小学校時代に育んであげたいですね。
 
　卒園を控え、心も体も健やかに、そして、たくましく成長した子どもたちの姿がまぶしく感じられます。在園中、保護者の皆様には多くのご協力をいただきました。心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
　園生活において、多くの課題を乗り越えた子どもたちは、知恵や工夫する力を獲得できたことと思います。そして、これらの貴重な体験を、卒園後にどの子も多くの場面で生かしていけることを心から願っております。
 
卒園児ならび保護者の皆様が
まずますご健康で和やかに過ごされますように。