1. 新年あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます

園長コラム
 新年あけましておめでとうございます。皆様それぞれに和やかなお正月を過ごされたことと思います。新型コロナウイルスの対応が3年目となりましたが、目の前の子どもにできることを丁寧に行いながら、子どもが伸びやかな日々を送れるよう、今年度も誠心誠意保育してまいります。皆で明るい一年にしていきましょう。どうぞよろしくお願い致します。
 
 社会は変化していくものです。誰もが経験したことのない新型コロナウイルス感染拡大は、新しい生活様式・働き方等、社会活動の在り方に大きな影響を与えました。これから子どもが成人し、活躍していく社会は、どのようになっているのでしょう。どんな時代になっても自分の人生を自分で作っていける大人になってほしいと強く思います。
 それを支えていくものは幼児期に育まれる自己肯定感だと私は考えます。受容してくれる人が周りにいることと、自分は自分で良いと思えることがとても大切です。インターネットの普及により、情報が簡単に入る時代になりました。同じ気持ちを共感できる仲間を見つけることも容易になりました。良い情報も悪い情報も同時に入ってくる時代ですから、そこから必要な情報を判断、選別する力が必要です。先日大学の先生と話をしたとき、インターネットから情報を収集し、器用にまとめてレポートとして提出する学生が増えていると聞きました。正解は、導けばよいのではなく、自分がどう考えるのかを発信することが大切です。「周りがこうしているから、私もこうする」とならないように、自ら課題を見つけ、未来を切り開いていく、そのような人間になってもらいたいと思います。小学生になれば、様々な体験をする中で、疑問も多く生じてくるかもしれません。しかし、幼児期はまだ物事の本質を理解するまでに至っていないため、遊びの中から疑問や工夫を生み出すことが大切です。嶺町幼稚園にはその基礎が遊びの中にちりばめられています。シンプルな素材のおもちゃから遊びを作り上げるのが嶺町幼稚園の遊びであり、どうやって遊びを発展させていこうか考えたり、工夫したり、話し合ったりします。遊びに答えはありませんから、その子がどう考え、どうしたいかという気持ちを大切に、発想をできるだけくみ上げられるように保育していきます。
 
 現在教育業界では、ダイバーシティという言葉がよく取り上げられています。多様性を認めていくということですが、幼児期からその子らしさを認めていくことは本当に大切であると感じます。もちろん、一人一人に課題はあります。その課題も把握したうえで、肯定的な子どもの姿を捉え、ポジティブに表現していくことが、その子の自己肯定感を引き出す基礎になるのだと思います。大人の役割は、子どもの課題を克服していく手助けをし、子どもの小さな変化や育ちを喜び、その子らしい発想や表現を認め、一人一人の良さを発見することです。子どもが発することの背景を理解する努力を続けていきたいですね。
 
園長 齊藤晴彦

2022年1月 7日

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