走り梅雨に濡れ、木々の緑も一層深まってきたように感じられます。弱雨の中の土手散歩では、風がひんやり心地よく、子どもたちは、蝸牛を見つけたり、川でメダカを探したり、先日は四つ葉のクローバーを見つけた子もいました。
進級から2ヶ月経ち、少しずつクラスに慣れてきた子どもたち。初めは縦割りクラスの迫力に緊張もあった年中児ですが、新しく友達が増え、年長児から良い刺激を受けながらクラスが心地よく過ごせる場所となり、「自分」が出せる様になってきた様に思います。年長児がアルプス一万尺の手遊びをする姿をじっと眺めては、ゆっくり教えてもらったり、また年中児同士でも楽しめるほどブームとなっています。
年長児は「藤色になった」という喜びから、時には張り切りすぎてしまっていた子も、肩の力が程よく抜けてきて仲間たちと遊びや生活を主体的に進めています。何か分からなくなったり、うまく行かない時には「〜くんはどうしていたっけ?」「〜ちゃんはなんて言ってたっけ?」と去年の藤色の子の名前がよく出てきます。自分たちが優しくされた、教えてもらった経験がしっかり一人一人の中に生きていますね。
さて、先日親子お楽しみ会が園でありました。その時に行ったネイチャーゲーム。カードに・楠の木の葉を触る・藍の葉を見つけるなどの項目が絵にしてあり、見つけるといったゲーム。クラスでも年長児を中心に子どもたちに様々な提案を絵にしてもらい土手や庭で楽しみました。鳥、ダンゴムシ、蒲公英、船を見つけるといったものから、足跡、バイクや車のタイヤの跡を見つける(なるほど。子どもの視線ならではのアイデア!)ゴミを拾う(残念ながら土手にゴミが落ちていることありますね…拾って土手も気持ちもきれいに!)お金を見つける(たまにどなたかの忘れ物あります…)など湧き出る泉のように大人では思いつかないような発想がいくつも出てきます。いつもと違った気持ちでの土手散歩は新しい発見があり、散歩がまた新鮮なものとなった活動でした。
とある日の庭遊びでは、砂場でダムのような巨大な穴を掘る男児2名。面白そう…!と仲間が増えてきました。穴に水を何回も運びながら入れていくとやがてプールのように。始めは木の板の橋を掛けましたが、やがて橋が壊れウォータースライダーのように。始めに穴を掘った2人は思わず服のまま飛び込み泥風呂に夢中。後からきた子はこのまま掘りたいんだ!入らないでくれ!と不満な表情の子もいました。しかし、その二人が服のまま、あまりにも豪快にドロドロになっていくのがなんだか面白おかしくなってきて、しまいには皆笑いが止まらなくなっていました。
それぞれに遊びの方向性や思いはあるけど、「楽しさ」「面白さ」が子どもの中で自然とそこでの正義となった一幕でした。
子どもの今の「興味関心」に焦点を当て、体験を通し得たものを成長に繋げていけるよう今後も日々の保育に努めて参ります。
空組 加納みのり