4月に進級した年中児・年長児が一緒にすごし、3週間になりました。
進級初日は不安で泣いたお子さんも、2日目からは笑顔で登園してきました。
また 当初1週間程、年中児は元年少のクラスの友だちと一緒にいることで安心だったり、元クラスの皆でお家ごっこや小人ごっこなどを楽しむ様子が見られました。
年長児は、初日から“自分たちが年長児の藤色”という喜びが感じられ、積極的に衝立を移動してお家や基地を作ったり、好きな玩具を持ってきて 遊びたい子に声をかけて役ぎめをして遊んでいました。また、おもしろそうな遊びをしていると、傍でじっと見ていた桃色さんもいました。
さて、ある日のことです。1人の年長児が「手に紐を結んで」と言いに来ました。もう1人の子が、その紐の端を持っていました。そこで私は、これは犬の散歩かなと思い「手には結ばないで遊ぼうね」と声をかけました。その子は残念そうでしたが、ままごとのお家に帰っていきました。暫くその様子を見ていると、どうやら2人の子はペットの犬になっていて、1人は飼い主でした。そこで私が「みんなは2本の足があるから、人間になった方がいいね。お父さん、お母さん、お兄さん、お姉さん、何になりたいかな?」と聞くと 「お兄さんになる」「お姉さんになる」とそれぞれ目を輝かせて言ってくれました。
その後お母さん役の子は、ごはんを作り、子どもたちと食事をしてベッドに寝るという遊びに繋がっていきました。
他では、小人のおうちと動物で森の中に見立てている方、板で坂道を作り、いろんな木や木箱を滑らせてみている年中児、家族でお店を経営している4人組、椅子と長椅子と板を組み合わせた長い新幹線を作り、木の切符を配って 乗車を誘導している年長児3人組…等、クラスの中で様々な遊びが展開されています。
子どもの遊び方を注意深く観察していると、子どもの心模様が表れていて、例えば 犬や猫などのペットや、赤ちゃん役になっている子は、注目されたい 可愛がられたいという愛情の欲求がある気がします。その場合は、特別なお手伝いを依頼したり、個人的に手あそび・顔あそびをすると、気持ちが安定していきます。その時々の子どもの様子を静かに見守り、必要な時に手を差しのべていきたいと思います。
若葉の風が清々しく、花香る5月。 土手で虫探し、花摘み、大根掘り、皆でこいのぼりリレーなど、その瞬間を思う存分楽しみ、活発に明るく楽しく過ごしていこうと思います。
空組 担任 佐々木 美登里