年少児
星組では、子どもたちが登園して集まったら、皆で輪になって座り、手遊び・お祈り・ライゲン(リズム遊び)の後、室内遊びをしています。
遊びの時間になると子どもたちは、それぞれ好きな玩具を取りに行き、友だちに声をかけて数人で役決めをして、おうちごっこをしたり、衝立に積み木やお皿・羊毛を並べてお店屋さんごっこ、長椅子に布をかけて、流木や積み木で橋やおうちを作った人形劇ごっこ(大工と鬼六)等、友だちと遊びをつくり、発展させています。
特に3学期になってからは、ひとうひとつの遊びが繋がっていき、遊びの終盤では、部屋全体が繋がり、子どもたちが大きなごっこ遊びのなかで楽しくお喋りをしながらなりきっている姿がよく見られるようになりました。
さて年少児では、この一年間、生活面の自立を目指して日々1人1人に関わってきました。早くできる方、ゆっくりやる方、その子それぞれのやり方を大事にしながら、ゆっくりやる方には早めに声をかけて行動を促したり、早くできる方には1つ1つきちんとできたかを見届けてきました。皆が揃うまで、手遊び・ハンカチ遊びをして楽しく待っていたり、困っている友達の手伝いを積極的に行う子もいます。
子どもたちは、1人1人のことをわかっていて、子ども同士で「○○くんは自分でできるから待っていようよ」と話し(その子の周りを囲むようにして)見守っていて、見守られた子は安心して帰りの支度がすんなりできたりします。また、電車が好きな子に私が「今日は何線がいいかな?」と聞くと他の子が「新幹線!」「超特急!」と自分が好きな電車を言うので、その中から「今日は超特急の運転手さんです」と声をかけるとその気になって、お弁当の後片付けが手早くできる方もいます。手伝ってあげた子も良い気分ですし、手伝って貰った子も嬉しいものです。
もし、お子さんにとって、これが苦手だなと思うものがありましたら、その子の好きなもので想像的な言葉かけをしてみてください。スモックのボタンかけが難しければ「小人がおうちにかえります」「ボタンがトンネルくぐります」でも良いですね。上着の「ファスナーがシュルルルルー」(ライゲンでしていました)
そしてお子さんがいつでもやりやすいように、スモックやシャツのボタンは外しておいたり、ハンカチはポケットから出し入れしやすいように薄手でたたみやすい物を用意してあげるのも良いですね。子どもたちが自分で身のまわりのことができることは、その分自由になり、外の世界に安心して向き合っていくことに繋がります。
集団生活のはじめの一歩を踏みだした年少児が、友だちや担任と一緒にいろいろなことに取り組み、成長してきました。
子どもたちのやる気や自信を大切にしながら、3月をすごしてまいります。
星組 担任 佐々木美登里
年中児
たてわりクラスでは、3週間の年齢別活動を行いました。
年少時代に同じクラスだった友だちとの再会や新しい友だちとの出会いに、子ども達もドキドキとワクワクがあったようです。
年中児クラスでは、同学年の友だちと過ごし一人一人がイメージした遊びをじっくりと行えるように、自由遊びの時間をたっぷりとりました。
子ども達は、お部屋遊びで共通のイメージを持って遊びを作り始め、宇宙船・お店屋さん・おうちごっこと自分達で考え自由に大きく遊びを作っていました。ある家では「これ暖炉みたいじゃない?」「そーだね!!じゃあ、暖炉にしよう」と会話が弾み、知らない子には、「暖炉って、煉瓦で作ってある箱みたいな形してるの。薪に火つけるとあったかいんだよ!!」と具体的な言葉で伝える姿も見られました。
自分達で考え、伝え合い、共通のイメージを持って遊ぼうとする姿や、友だちの気持ちに気づき声をかけ動く姿に成長と頼もしさを感じました。
また、『思い描いたイメージを絵で表現する楽しみを感じる』という目的から、大きな模造紙に絵を描くことを楽しみました。1回目は、品川水族館に遠足へ行く前に全員で『水族館』とテーマを決めて、1人1枚の模造紙に絵を描きました。「イカって口はどこ?」「これウツボ」「カニってどうやって描くの?」水族館にいる生き物を思い出しながら一生懸命に描いていました。
2回目は、好きな模造紙を選び、自由に絵を描きました。宇宙・お姫様・電車、、、と描き終えた子から絵を並べていくと、、、教師があらかじめ模造紙に描いていた虹が繋がり、子ども達のイメージ豊かな絵が1つの大きな絵になりました。
「わーーーー繋がった!!」と大喜びの子ども達。みんなで1つの物を一緒に完成させる体験となり、大満足の様子でした。
日に日に子ども達の仲が深まり、主体的に過ごす姿に『もうすぐ藤色さん』という自信を感じました。沢山の自信を持って立派な藤色さんになる日が今から楽しみです。
今学期も残りわずかとなりました。子ども達と過ごす残りの日々を大切に過ごしていきたいと思います。
どんぐりグループ担当 齋藤清香
年長児
2月からの3週間、年長児は「けやき」「さくら」グループに分かれ、お祝い会へ向けてのプレゼント作りや、カレー作り、家作り。又、嶺町小学校への見学…と、進学に向けて密な活動を存分に楽しみました。
1週目の前半は、お祝い会で年中さんに渡すティッシュケースを作りました。初めは針への糸通しも時間が かかりましたが、チクチクと縫い始め、2本目3本目…となる毎に、糸通しもスムーズに、縫う体験もどんどんと楽しんでいたようでした。「誰にあげようかなぁ。」「何色が好きかな?」と、思いを込めて、渡す日を心待ちにしています。
年少さんへのプレゼントは2月の下旬に各クラスでねじり紐を作ります。手作りならではの個性が光るプレゼントをお楽しみになさっていて下さい。
後半は、子ども同士話し合って、3グループに分かれ、まずはカレー作り工程の係分担をしました。お鍋に野菜を入れる係、カレー粉を入れる係…と、それぞれ話し合い、譲り合いながら決めていきました。どうしても希望の係が重なってしまったら、じゃんけんより、まず、お互いで思いを出し合い、友達にフォローをしてもらい…それでも決まらなければ、保育者がアイデアを出すよう、1つずつ時間を取って決めていきました。話し合いが深まった分、当日はお手伝いのお母様方にご協力頂きながら、自分の係に責任を持って臨む姿が見られました。
2週目に入ると、みんなが楽しみにしていたお家作りが始まります。皆様にお持ち頂いた資材を用いて、家の間取り、配置を決めてから、台所やお風呂、手洗い場等々、各々が好きな所から作り進めます。そして、台所には何があるかな…と、それぞれの場所に必要なまな板や包丁、冷蔵庫等3週目に向けてどんどんと作り進めていきました。お家作りでも、必要なもの・そうでないもの・細かく集中して作るものは1人でよいこと・大きなものは友達と協力して作り進めること…。年長同士だからこそ、より深く、密に話し合える面白さ、難しさを感じたことでしょう。お家が完成すると、年少さん、年中さんにも遊びに来てもらいました。小さな手を引いて、少し恥ずかしそうに、家を案内する年長さん。その姿はとても大きく見えました。
わずか3週間の年齢別活動でしたが、1人ひとり進学に向けて確実な手応えを感じ、やり切った達成感は、大きな自信に繋がった事と思います。遊び、制作、行事を通して、子ども同士考えを出し合い、他者を感じ、協調性や自己表現の大切さを自然に学び得て来た年長児。残り少ない園生活が、最後の1日まで存分に楽しめますよう、保育者も誠心誠意向き合い、援助していきたいと思います。
空組担任 髙宮美月