梅雨に入り、思いがけず大雨に降られることもありますが、幼稚園ではプールが始まりました。晴れ間をぬって屋上では、子どもたちの大きな歓声が聞こえる日も増えてきました。
光組では、食後の遊びの一つの“紙飛行機”が、男の子に人気です。この時間に使える紙は一枚と決まっているので、一枚の紙を半分に切って二機!作る子どももいます。自称「良く飛ぶ飛行機作り職人」の私のところに、年中さんが「作って」と寄ってきます。作ってもらうと今度は「飛行場は?」と聞いてきます。私が決まって、「ここから空組さんの壁に向かって飛ばしてね」というと(この掛け合いは毎日同じです)皆、何故か?イスに立ち上がって飛ばします。紙飛行機は、左右対称に折ることが良く飛ばすための大前提ですが、飛ばし方にもコツがあります。以前は私がいかに上手に!作ってあげても満足に飛ばせずにいた子どもたちでしたが、いまでは良くコツをつかんでほれぼれするような軌道を描いています。
ところが物事はうまくいきはじめると慢性化し、子どもたちは変化がほしくなってふざけはじめます。時節柄か、サッカーのゴールキーパーが出てきて、飛行機を止めはじめました。そこで机を二段重ねてさらにその上にイスを置いていくつかできた窓に飛行機をうまく通せるか?という遊びをプラスしました。イスの上にちょうど着陸させたら花丸です!
子どもたちの目がまた輝きだしました。
さあ、だれが最初に達成するか?楽しみです。
外遊びでは“ケンパ”と、その進化形の“かかし”が流行り始めています。囲いの中に石を投げいれて、そこには足を入れずに進んでいくのが基本のルールです。どちらも終点でクルリと向きを変えて、帰り道にその石を拾ってきます。
ケンパのケンは、片足ですから、そのバランス取りが魅力の遊びです。ケンパをリズム良く踏み進めるのは、年中さんには少し難しいです。でも、何度もやるうちにみるみる上手になっていき、とても楽しそうです。年長さんは、遠くの囲いにも石を投げ入れてみようというゲーム性を楽しんでいるようです。
これに限らず、遊びを充実してやっていた子どもは、その後、不思議と晴れやかな顔をみせるのです。普段よりやけにお手伝いを率先してくれたり、自信に満ちた行動をとるようになったり。挑戦と達成感。そんな言葉が思い浮かぶ子ども達の姿でした。
大人たちのやわらかい頭で、子ども達の遊びをリードして、来たる夏休みも充実したものになるといいですね。
光組担任 平林美和