2010.5.27

担任コラム

 園庭の木々は、やわらかい黄緑色の若葉から厚みのある濃い緑色の葉に成長し、あじさいにはちいさな蕾も見え始めました。暖かな日差しとさらりとした風が心地よく、子どもたちは園庭でもお部屋でも気持ちよく遊べる季節になりました。

 3 才の星組のお部屋には、毎朝15人の子どもたちが登園しています。5 月ある日、一人の女の子がピンクと黄色の布を体に巻いて、ドレスを着ているように裾を持ってお部屋の中を優雅に歩いていました。その様子を見た女の子たちは、個々に遊んでいた手を止め、「私もあれが着たい!」と口々に言いました。その日は片付けの時間になったため、「明日しようね」と皆で約束しました。翌日、ドレスを着たがっていた女の子が登園し、あいさつをすませるとピンクと黄色の布を持ってすぐに私のところへやってきました。「今日はドレスを着るんだ」という気持ちで来たんだなと、微笑ましく思っていると、「これで結んで」と白いひもを差し出しました。長さが足りないことを伝えると、「昨日、あの子は白いひもで結んでいた」と言うので、「よく観ているな」と驚きました。他の女の子たちも、「あれにしたい」とお友だちを指差しては、布の色や素材にこだわりながらドレスを着て楽しんでいます。
 男の子たちは、ベンチと椅子をひもで結んで「大型バス」を作った子どもがいたことをきっかけに、車作りをしている子どもが多くいます。ベンチは二つしかないため、「順番に使う」ということしているうちに、待ちきれなくなった子どもが椅子を二脚ひもで結んで「二人乗りの車」を作りました。その日から、お部屋には男女問わず子どもたちの作った「大型バス」と「二人乗りの車」が何台もお部屋にあります。おにぎりとお茶を入れたかごや赤ちゃんを乗せてドライブを楽しむ子どもや、ガソリンスタンドを作って給油をしたり車を拭いたりする子どもたちもいます。
 クラス全体で行う朝や帰りのサークルでは、気分が乗らずサークルの外に居る子どもがいると、「はじまるよ!」と子どもなりに声をかけたり、「お友だちが来るのを待っていたい」と言う子どもの姿がみられます。

 最近の年少児は、遊びの面でも生活面でも「お友だちと同じがいい」「一緒に居たい」という気持ちが強くなっていることを感じます。
このように友達遊びが積極的に始まりますと、おもちゃの貸し借りや小さいながらも意思疎通が上手くいかない事も体験していきます。これからは、お友だちと気持ちよく過ごすための必要な言葉を学んだり、クラスの約束事がひとりひとりに身についていくように配慮していきます。
 子どもたちが、これからどんな遊びをつくりだしていくのか、お友達とどんな出会いがあるのか、私自身も一日一日をわくわくしながら迎えています。

星組担任 今井奈津子

2010年5月27日

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